もう一つのワークショップ場所を見学しました。
そこはGNJPの提携団体でもあるProVeritas。キリスト教系の支援組織で、難民センターの運営や子どもたちへの学校外教育も行っています。
今日は同時に2つのワークショップが行われていましたが、小学校高学年を担当しているスヴェトラーナも、5~7歳を担当するユリアも、子どもたちの集中を切らさないでよくがんばっていました。
特に6歳のヴェロニカはこの2時間という長い描画法ワークショップの最後の課題、「忘れられないあの日~辛かったこと」において、空にたくさんのロシアの爆撃機が飛来したことや、敷設された地雷によってクルマが吹き飛んだ様子を絵に描きました。
この年代の子どもたちがそういったトラウマの出来事を語る時は、パレスチナでも南スーダンでもそうですが、能面のような表情になります。まさに感情が解離しているような感覚。そして語ったあと、誰かに助けを求めるような表情に変わります。「心にしまっておくのではなく、ちゃんと吐き出すこと」は重いかもしれないけれど、それを行わなければPTSDになる可能性が高いのもまた事実。ファシリテーターはよくがんばってワークショップを運営していました。
午後からはドクターK(桑山)の講義です。今日は音楽ワークショップと映画ワークショップの実践編。世界各地で展開してきた音楽ワークショップ。それこそ、ルワンダ(大虐殺後)、ジャワ島(ジャワ島中部大震災)、ウガンダ(南スーダン難民)、パレスチナ(ガザ、ヨルダン川西岸)という時空を越えて展開してきた音楽を使ったトラウマとの向き合いは、こうしてまとめてみると自分としてもよくやってきたよなあ、と思いました。ファシリテーターたちはもうワクワクな表情でついてきてくれます。
そして次の映画ワークショップの話になると、もう興味は最高潮。みんなものすごくこの「映画をつくる」ということを実践したがっていました。
心理社会的支援(PSS)は人間の中にある2つの欲求~「トラウマのことを表現したいという欲求」と「その経験を通じて誰かの役に立ちたいという欲求」に支えられています。映画制作はまさにこの2つの強い欲求を満たすものとして、すばらしい展開を見せることになりそうです。
最後に久しぶりに持ち込んだマーチンのモバイルギターを使って「竹田の子守歌」を歌わせてもらいました。歌うだけで、この7人のファシリテーターの女性たちとは心がつながったと思いました。お返しに歌ってもらったウクライナ国家にも感動しました。
ちなみに男性ファシリテーターが一人もいないのは、戦時下のウクライナにおいて60歳以下の男性は国外に出られないので、このルーマニア国境の街にも来られないからです。だから活動の中心は、夫と離れて暮らす、このウクライナの女性たちになっているのです。
桑山 紀彦
福島県ユニセフ協会
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帰国しました。
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映画「生きる」と向き合う意味
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難民センター診察と子どもたちのワークショップ
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向き合う気持ち、避ける気持ち
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エコー研修後フォローアップ(東ティモール事業)
2年次事業評価会議(東ティモール事業)