今日は音楽ワークショップ2日目。うちのスタッフのがんばりで、子どもたちとよく関わり、トラウマの出来事に触れ、言葉を紡ぎ出し、キーワードを抜き出して、だんだんと歌詞に織り込んでいきます。
今回はうちのウガンダ人スタッフが独自に作ったアフリカらしいメロディに載せての歌詞作り。立派な展開です。
それにしても子どもたちが書き出す出来事は、この年代の子どもたち(13歳~18歳)にとって、おそらく抱えきれないようなものばかり…。「両親との離別、死別」「父親の戦闘死」「母親の毒殺死」「全くお金がなくなった」「周りに育ててくれる大人が誰もいない」…
この世の不幸の極みのようなトラウマ世界を、生き抜いてきた子どもたちばかりです。
そんな子どもたちがファシリテーターと共に編み出す歌詞は…次回に報告しますが、3つに分かれた中に「原点グループ」がありました。そこに仲よさそうにしている3人の少女がいました。
ジャクリーン 16歳
父親は病死、母親は失踪。今は母方のおばあちゃんと一緒に暮らしている。出身は南スーダンのキリキリボンマ。この祖母の兄が南スーダンで病気になったということで、祖母が帰国。なんと今は3人の弟と妹を自分一人で面倒見ている。国連から支給されるわずかな生活費だけでは足りないので、学校の合間に近くの農場に行って畑仕事をし、日銭を稼いでいる。
歌詞の内容、それは確かに悲しいことだけれど、歌うことで心に力がわいてくるから不思議。だから悲しいことを歌うのは抵抗がない。それでも活動が始まった頃は、自分の心の傷にどう触れられるのか、と不安だった。でもワークショップに参加すると、他の人の強い生きざまに触れることができる。じゃあ自分もまたがんばろうと思えてくるから、ここへ来るのは救われる。
将来はどんなことでもいいから建物の中で机に座ってできる仕事に就きたい。それ以上はの希望は持っていない。
エスタ・ギリ 16歳
父親は戦闘に巻き込まれて死亡。今は母と一緒に、8人兄弟の末っ子として難民キャンプに暮らしている。とにかく、学校に行くことでいろいろと必要になるお金がない。学校そのものは無料でも、いろんな活動にお金がかかる。
確かに歌詞の内容は辛い。でもこれは自分たちで作った歌詞だから何も恐くないし、ためらいもない。気持ちを込めることもできるし、自分のことだから胸を張って歌える。自分の歌詞なんだ、と思えることで救われ、何度でも歌える。
将来は牧師になりたい。教会で人に接する仕事がしたいな。
アティーマ・クー 14歳。
父も母も自分が6歳の頃に亡くなった。父親は戦争に巻き込まれて、母親はアルコール依存がひどかったが、結局は毒殺された。今は父方のおばさんと暮らしている。そのおばさんの夫の体調が悪くなったので、故郷である南スーダンにおばさんは帰っている。今は2人の弟と妹の面倒を見ながら、子どもだけで暮らしている。お金はおばさんがある程度おいて行ってくれた。そのうち帰ってくると思う。
自分自身が生まれたのはウガンダのジュマニ。でも、私は南スーダン人。
確かに歌うのは辛い内容かもしれない。でも、何度も何度も歌っていると、自分の心の中にいろんなものが入ってきて気持ちが変化していく。勇気が出るというか、自分のものになるというか…。ああ、自分はこんな傷を負ってきたんだなと思うけれど、周りのみんなもよく似た経験をしているし、みんなで歌っていると歌詞が自分の人生の一部のように思えてきた。だからこうして歌うことにはとっても意味があると思う。
こんなワークショップを日本から私たちに届けてくれた「地球のステージ」に心から感謝している。
今を生きる南スーダン難民の少女たちの言葉です。
桑山 紀彦
公演事業
協力隊のつながり
公演事業
りんりんとの再会
公演事業
大垣北高等学校
公演事業
14年目の震災篇
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支援事業
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(東ティモール)桑山代表の医療倫理セミナー
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900人の中学生
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育っていく医師たち
支援事業
「地球のステージ」ボボナロ事務所
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東ティモールに入りました
公演事業
高森町での公演
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活動は順調!
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ウクライナ支援に出かけます
公演事業
山
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モハマッドを偲ぶ会〜第2回
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(東ティモール)母親学級の実践者研修
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ヌールのレポート
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ヌール、見事なレポートでした
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NHK World Japan
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出国します
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第1回、モハマッドを偲ぶ会
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モハマッドを偲ぶ会
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映画「ななおの海」完成試写会のお知らせ
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第2回報告会のご案内とマルワさんのその後
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この時代に生きて〜モハマッド・マンスールの遺した想い
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「報告会〜モハマッドの死を受けて」開催のご案内
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