6月から8月にかけて、取り憑かれたように山に登っている自分。
「日本百名山(深田久弥)」をめざしているなどと言わないようにしているけれど、すでに心の中に「やるぞ」という気持ちがあることを、必死に抑え込んでいる感じです。
めざしても、最期の日までに登り切れないかもしれないからです。
6月:九重連山(大分県)、雌阿寒岳、羅臼岳(北海道)
7月:剣山(徳島県)
8月:阿蘇山(熊本県)、岩木山(青森県)、乗鞍岳(岐阜県)、焼岳(長野県)
そしてこれからも
8月:木曽駒ヶ岳(長野県)
9月:八ヶ岳(赤岳)(山梨県)、瑞牆山(山梨県)、御嶽山(岐阜県)
10月:鳥海山(山形県)、至仏山(福島県)、燧ヶ岳(福島県)
天候にも左右されることなので、そんなにうまくはいかないにしても、ここまでやってようやく28座です。あと72座をどうやって登り切るか…。
それでも健康面には絶大な影響があり、コレステロール、中性脂肪、尿酸値、血圧…。年齢と共に上がっていたこれら全ての数値が正常化しました。やっぱり運動はいい!でも逆に人生初の貧血に。文献的には「急激な運動量の増加は貧血を招きます」とほほ。
しかし、昨日気付いたのは、この取り憑かれたように山に登る原点にあるのは、モハマッドへの申しわけなさだったということでした。
山は辛いです。楽な山は一つもありませんでした。登りのきつさ、暑さ、乾き、筋肉痛、先の見えない不安(樹林帯)など苦しいことの連続です。もちろんそれらは頂上に着くことで吹き飛ぶのですが、その辛い時間があればあるほど、モハマッドへの思いにつながっていきます。
もちろん山登りの苦しさなど、モハマッドの置かれた状況に比べたら1000分の1ほどのものに過ぎないことは分かっています。それでもこの何不自由ない日本の生活において、少しでも苦しい思いをすることがモハマッドへの存在に近づくことなのだと思えてきます。
だから狂ったように山に登るのは、そんなモハマッドへの思いの行き先を求めてのことなのだと、ようやく自覚した思いでした。
桑山 紀彦
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