代表理事でステージ案内役の桑山紀彦です。
このコーナーでは、企画から立案、説得、広報、公演当日、そしてその後の展開までをわかりやすくお伝えしたいと思います。重荷に感じず、「地球のステージ」公演をご検討いただければ幸いです。
お問い合わせの方はこちらまでメールをお願いします。
開催までの流れ
STEP.1 誰を対象とするのか?
現在の公演を見ると、小学校、中学校、高等学校、大学などの授業の一環として、子どもたちを対象にした公演が約7割、研修会や一般の方を対象にした公演が約3割となっています。子どもたちを対象にする場合は語り口調をゆっくりにし、わかりやすく言葉を噛み砕いて話しています。公演後に質疑応答や交流会の時間を持ち、理解を深めることもあります。
映像と音楽、語りを組み合わせたコンサートステージ形式の公演なので、子どもから大人まで楽しんでいただけるよう工夫しています。

STEP.2 どんなテーマがあるのか?
「地球のステージ」は以下のような内容が含まれています。

● 国際理解
世界はどれだけ広いのか。どんな民族が、どんな暮らしをして、何を願っているのか。
世界の美しさや人々の笑顔を通して、奥行きある世界を伝えていきます。● 相互理解
人々がどのようなコミュニケーションをもち、どうやって人間同士が理解しつながっていくのか。
人権教育の視点も入れ、相手に興味を持つことの大切さにも触れていきます。● 貧困と生きる力強さ
世界の貧しさの現状を伝えると共に、その困難をどのようにして克服し、その中で人々がどう強くたくましく生きていくのかを伝えていきます。
● 紛争と生きる力強さ
世界各地で起きている紛争の現状を伝えると共に、その困難をどのようにして乗り越え、人としての尊厳を持ち生きていくのか。
パレスチナでの実際の体験を通して伝えていきます。
● 災害と生きる力強さ
世界各地で起きてきた自然災害、そして「地球のステージ」自身も被災した2011年3月11日の東日本大震災の現状を伝えています。
困難をどのようにして乗り越え、人は強くなっていくのか。多くの方の姿に励まされ、学ばされます。
● 学校を安定したものに
「死ね」「うざい」「きもい」「消えろ」相手を傷つけるこれらの言葉がどれほどいけないことで、どうしてそれをしてはいけないかをどう伝えていくか。
そして、朝起きたときに「ああ、今日も学校行きたいな!」という気持ちになれるにはどうするといいのか。身近な話題からせまります。
● いのちの大切さ
東日本大震災や紛争の現場では一瞬にしてたくさんの人の命が奪われていきました。
困難を乗り越える中で学んだいのちの大切さを共に考えたいと思います。
上記以外にも「世界」「社会」「コミュニティ」「個人」「人権」「尊厳」「思いやり」「優しさ」などを
キーワードに、全年齢層対象のイベントとして広く公演させていただきます。

STEP.3 いつ開催するのか
「地球のステージ」は医師である桑山紀彦の診療日(月曜日と木曜日)以外であれば、開催は可能です。年に数回、1週間〜10日ほどの海外での活動予定もありますので、ご希望の時期、時間などを事務局とご相談ください。
日曜日は基本的にお休みをいただいておりますが、場合によっては公演をお受けすることもあります。
朝は9時半くらいから、夜は7時からの公演も可能です。
これまで、場所を変えて1日3公演ということもありました。
例えば朝の9時30分から1回目の公演、午後の13時30分から2回目の公演、夜の19時から3回目の公演といった感じです。通常は1日2公演ですが、移動が可能であれば、1日複数回の公演も行っていますので、ためらわずお問い合わせください。
向こう3ヶ月間の予定は「今後の予定」で確認することができます。しかしそれより先は直接事務局に問い合わせていただくほかありません。他の公演が入っている場合でも近い地域であれば、1日2,3公演という複数公演に組み込むことで開催が可能になる場合もあります。

STEP.4 周りの方にご理解いただくために(資料のダウンロード)
学校で開催を検討する場合、PTA会長さんや校長先生、教頭先生にご理解いただく必要があります。その場合適切な資料が必要となります。
以下の資料をお渡ししますので、ご活用ください。
紙媒体資料
映像媒体資料
1.「地球のステージ」プロモーションビデオ
2.熊本地震:心のケアNHK
3.熊本震災支援〜心のケア
4.Timor Days 4K
5.映画「ふしぎな石〜閖上の海」メイキング
6.短編映画「私たちの街、ラファ」
7.Hokkaido Days
8.Okinawa Days
9.関東ブロック大会用PV
郵送による資料の提供
1.「地球のステージ」ご案内、パンフレット
2. 新聞記事など
3.「地球のステージ」プロモーションDVD
実際に「地球のステージ」の公演をご覧いただくとより理解が深まりますが、なかなか観ていただく機会がないことも多いです。その場合にはプロモーションDVDや資料を通して、興味を持っていただくのが一番です。

STEP.5 開催にいくらくらいかかるのか
「地球のステージ」の開催にあたっては、公演料(1公演165,000円)の他、会場までの交通費、音響委託料金などをご負担いただいております。
地球のステージは「非営利活動」を主体とする公演です。事務局の維持費を差し引いたものは、現在継続中の東ティモールとパレスチナ自治州ガザ地区への支援活動ならびに東日本大震災被災者支援への活動費に充てられます。従って、公演を実施していただくことが国際支援活動・震災支援活動を支えることになります。
これに交通費と音響委託費という「実費」を加えると、意外なほど大きな金額になるかもしれません。しかし最初は渋い顔をしていた人が、開催したあとに「やってよかった!」と笑顔になる姿を見ることができる絶好の機会でもあります。めげないでお取り組みいただきたく思います。
費用の捻出にはいくつかのパターンがあります。
・「芸術鑑賞」に振り分けられている予算を使う
・「人権啓発」に振り分けられている予算を使う
・PTA研修会、親子行事、周年行事に振り分けられている予算を使う
・一人700円〜1000円の費用を集める(意外に中学校、高校ではよく使われる手段です)教育委員会や行政で、教育講演会への費用負担をしてくれる場合もあります。
地域によって異なりますので、各自治体、学校等へご相談ください。
・チケットを売り、予算に充てる。(これまでは500円~3,900円が実際の金額でした)

STEP.6 実際の依頼
遠慮なさらず、事務局にお問合せください。
電話でのお問合せは、平日10:00~18:00までとなります。
会場の予約や予算確保の都合上、前年度の秋頃からお問合せが増えます。日時や予算が確定した後のお問合せだと、すでに予定が入っていてお受けできないという場合もあります。
不確定な部分が多くてもかまいませんので、開催をお考えの場合には日程や費用のお問合せをいただければと思います。
▼1年の予定で考えると、以下のような傾向があります。
4月は非常にステージが少ない時期です。この時期に公演のご依頼をいただけると大変うれしく思います。ステージが少ない分、ご希望に添える日程が案内できる可能性が高い時期でもあります。
5月の連休明けからステージのご依頼が多くなります。
6月は季節もよく、ステージの多い月になります。短い海外への渡航が入ることもあります。
。7月:
夏休み前の時期は学校での公演が続きます。次第に暑くなる季節ですが、明るいプロジェクターを持っていきますので、体育館の後ろの方を開けて風を入れながら公演することもあります。7月末から8月にかけて海外へ支援活動に出かけることがあります。8月:
学校は夏休みになるため、前半は先生方の研修会やPTAの行事での開催が増えます。お盆の時期は桑山が故郷の飛騨高山に帰りますが、13日~16日あたりはあまりステージを公演する方も少ないと思われます。
9月:
2学期に入り、ステージが多くなってくる時期です。熱中症予防のため、飲み物を持参して水分補給しながらの鑑賞ということもよくあります。9月は半ばから後半にかけて海外への渡航予定が入ることがあります。
10月〜11月:
2期制の学校も新学期が始まり、最もステージが混み合う一番多忙な時期でもあります。混んでいても同じ地域でステージがある場合は時間を調整して、同日2公演が可能になることもあります。同日公演の場合は交通費等の経費を折半しますので、少しではありますが費用が抑えられ公演しやすくなるときでもあります。
12月:
10月11月ほどではありませんが、ステージが多い時期ではあります。12月初めは人権週間に絡めての開催も増えます。12月25日から31日までは毎年東ティモールに支援活動として出かけているので、それ以前の公演となります。
1月〜2月:
比較的ステージの多い時期ではありますが、1月初旬は比較的空いていますので、公演をご検討いただけるとありがたいです。寒い時期ですが、音の小さいジェットヒーターであれば、点けたまま公演することもあります。1月あるいは2月にパレスチナ自治州ガザ地区で活動予定があるのでそこを避ける必要があります。
3月:
卒業シーズンで、「卒業のプレゼントに」ということで意外にステージが多くなる時期ではあります。年度末なので、3月前半は学校での公演が多いですが、3月20日を過ぎるとぐっと公演が減りますので、その時期に開催いただけると嬉しく思います。

STEP.7 いよいよ公演です
日程が決まれば、実際の公演に向けての準備が始まります。
学校での開催の場合は「事前学習」をすることも有意義な取り組みのひとつになります。より一層の理解を得るために公演で登場する国のことを学んだり、国際協力を行っている日本の団体について勉強したりすることもおすすめします。しかし逆に一切何も伝えず、当日のインパクトある公演にいきなり臨むこともまた意味のあることだと思っています。様々な形で公演までの日々をお過ごしください。
「一般開催」でチケット収入が重要な費用獲得になっている場合は「広報」が必要となります。ポスター、パンフレットの作成が重要になります。各主催者さんに広報資料の作成をお願いしていますが、ロゴや写真データは事務局よりお渡しできます。また、これまで開催された主催者のみなさまが作られたポスター、パンフレットなどを参考にご覧いただくことも可能です。
地元新聞の掲載はとても有効な手立てです。
ぜひ、事前に記事にしていただけないか、ご相談ください。その際のキーワードとしてよく使われているのは、
「年間200回以上、これまで3000回を超えるコンサートステージで世界のこと、被災地のことを伝えている医師のコンサート」
「口コミだけ広がり、全国各地で公演している」
などですが、こんな時に資料として貸し出しておりますDVDや新聞記事などをご利用ください。
ただ自主企画で行う場合、「チケットが売れない」と悩まれる方もいるでしょう。しかし、「地球のステージ」はどの地域の方も「最後の1週間で劇的にチケットが売れる」という現象があるようなので、最後まであきらめず、自信を持って進んでください。
よく言われる言葉に、
というものがあります。
ぜひ、公演終了後に、観客の皆様へ向けてアンケートなどを書いていただくことをおすすめします。

STEP.8 公演の後に
学校公演ではステージの後、質疑応答の時間を作ることがあります。観てくださった生徒さんが疑問に思ったこと、興味を持ったことを投げかけ、より深い理解につながります。
また、高校や大学での公演では終わった後、希望の方にお集りいただき交流会を行うことがあります。公演に関することだけでなく、国際協力活動や進路、友達や日々の悩みなど幅広い話題で語り合う時間となります。移動の都合等で充分な時間が取れない場合もありますが、ぜひお問合せください。
公演直後の感想は、観た方が感じたものがストレートに現れます。ぜひ感想文やアンケートを書いていただき、私たちも共有できるとうれしく思います。
公演が終わって気が抜けたり、たくさんの感謝の言葉をもらって慌ただしく日々が過ぎていくことと思います。
「地球のステージ」は1番から7番までの7部作で構成されています。1番が終わったら、ぜひ2番を企画しませんか。そして7年かかって「地球のステージ」のすべての世界をご堪能いただくことが私たちの願いです。
もちろんそれぞれの番号(演目)が特徴を持っておりますので、1番のあとに3番を開催する場合もあります。いずれにしても、1回で終わるのではなく、毎年「地球のステージ」がこの学校に、この街にやってくることで継続性が派生し、より深い理解が進んでいきます。
一段落ついたら、また次の演目をお考え下さい。1回観た方は必ず次も観たくなられるはずです。自主企画で一般開催の場合はアンケートに「次回の開催のお知らせをしてもよろしければ、メールアドレスか連絡先をご記入ください」という項目を設けることをおすすめします。また、主催する側に加わってくれる方を募集し、仲間を増やしていくことも次につながる原動力になります。
さて、いかがでしたでしょうか。
165,000円という公演費用は決して安くはありませんし、そこに実費が加わると意外なほど大きな金額になって、開催を不安に思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし「地球のステージ」は、「開催してよかった」とみなさまに感じていただけるようなクオリティの高い世界を提供することをお約束します。開催に向けて、前向きにご検討いただければ幸いです。
桑山紀彦
認定NPO「地球のステージ」代表理事
海老名こころのクリニック 院長 心療内科医