NPO法人 地球のステージ
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更新: 2006年5月30日
 
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第2回アフガニスタン支援活動 開始 2002.7.8
 7月4日、桑山医師は第2回目のアフガニスタン支援活動の為、ヘラートに向けて出発しました。
今回はイランのテヘランを経由して、陸路でアフガニスタンを目指します。衛星携帯から送られてくる情報を、できる限りリアルタイムで提供していきたいと思いますので、アフガニスタン支援活動報告のページをご覧ください。
第2回アフガニスタン支援活動報告へ

東ティモール 〜独立へ向けて〜

ついに独立

 19日、この日は夜を撤して独立を祝う式典がある日だ。
 こっちも念入りに準備して、サンドイッチ買ってもらったり、水を準備してもらったり(結局ぜんぶ用意してもらって いるじゃないか)、万全の準備で、7時に事務所を出た。
 今日は交通規制が激しく、空港の手前のADRAの教会にクルマを置かせてもらって、ADRAの東ティモール駐在、宮澤さんと仲本さん、そして我が同僚の山西さんの日本人4人は歩き出した。遠いとは思っていたけど、実に歩くこと1時間・・・。ようやくライトに照らされた会場が見えてきた。既に式典は6時くらいから始まっているが、人はまだまだ会場に向かって流れている。みんなぞろぞろ・・という感じだ。
 会場に来てみてびっくり。12面のプラズマディスプレーが4箇所にも設置されており、やぐらにはライトがぎっしり設置され、夜空にはなんとレーザー光線がまっすぐ伸びているではないか。これじゃまるで、サザンのコンサート会場だよ・・・と思いつつ、近づいていく。
 不思議なもので、東ティモールの人は、前の方にぎっしりつめて座らない。遅れて到着したから前の方にはいけないか・・と思いきや、意外に人の列は間を空けてできているのだ。だから人垣をぬいながら結構前までいけた。ここはサザンの野外コンサートとは違う様相だった。

 さて、ベロ司教(93年、ノーベル平和賞受賞)が演説している。宗教の大切さを語っていた。
 続いて、ドキュメンタリーフィルムが始まった。一同、それこそ5、6万人はいようかという会場が一斉に静かになった。75年の、ポルトガル独立のフィルムから、それは始まっていった。運良く独立はしたものの、その一瞬の合間をぬって侵攻してきたインドネシア軍が映し出される。同じく75年の出来事だ。
 このシーンではいわゆる西欧のブーイングに相当する、舌を「チッチッ」と鳴らす人がたくさんいた。
 要するに「こいつめ〜」という意味でインドネシア軍をみているわけだ。それからの24年間を描いたフィルムは、急ピッチではあったが、インドネシア軍の蛮行を再度白日に曝すには余りあるほどで、幾多の拷問の写真や戦闘シーン、そして92年のサンタクルス墓地における大量虐殺のシーンが映し出された。
 外国人の僕が見ても、非常に腹が立ってくる。
 ティモールの人々は、更に、この独立の意味をかみしめたに違いない。みな一様に無口であった。広い会場が静まり返っている。誰一人として言葉を発するものがいない、その静かさの意味・・・それは、24年間独立を訴えながらも、全然国際社会に相手にしてもらえなかったこの80万人小国の歴史が映し出されていた。
 
 
99年、独立を問う国民投票。
 この直後にあの暗黒の9月がやってくるわけだが、そこは実にさらりと描いていた。これは自国民の一部もインドネシア軍にそそのかされて騒乱に加わった部分であり、この映像をみているものの中には自分の親戚がその暴徒の中に含まれていたりする。
 ここは実に微妙であったのだろう。かなりイメージ優先に映像が作られていた。
 しかしみんなには、その意味が伝わっていたに違いない。
 そしてUNTAETの時代。
 様々なトラブルを繰り返しながらも、2年と9カ月間、国連主導の元に国造りをして、5月20日を迎えた・・・とい う筋書きであった。
 これはよくできていた。
 

 

さて、いよいよ式典本番である。
 13の州から、長老がでてきて、伝統的な主義主張の方法を披露。PA(音響)も正確に音声を拾っている。続いて民族舞踊。これも各州からえりすぐりができて感じ だ。すばらしい演出。これは東ティモールの民族文化を強烈にアピールしていた。丹念に織られたタイスに身を包んだ数百の踊り手達 が群舞する。圧巻であった。そして巨大なワニのはりぼてを数十人が棒の先で「長崎くんち」の竜のように支えながら登場。これはティモール島が誕生した太古の伝説を表現している。
 ここまでやるか!!の演出
 これはプロの演出家の仕事である
 やはり聞けばシドニー在住の著名な演出家が行った式典 であるとのこと・・・参った、降参。一国の独立式典は既に完ぺきなパフォーマンスに変わっていた。一瞬も飽きさせない。
 
 11時30分。ようやく著名人の演説。
 
アナン事務総長が演説。淡々と語る。国連の役割を再 確認し、その役割が一応一段落したことを告げた。クリントン元大統領は紹介のみで演説はなかった。ここら辺が、この式典を引き締めている。これはお遊び ではないのだ・・・ただの著名人に時間を割くほど遊びに振ってはいないということの無言の意思表示であった。
 12時間近・・・国連の旗は降りた。
代わりに新生国家、東ティモールの、赤・黒・黄色 と 星の旗がゆっくりと掲げられた。
 
この時点で12時。
独立の瞬間であった。
 

 

 

  そして、初代大統領、シャナナ・グスマオの演説。実に、英語、ポルトガル語、インドネシア語、テトゥン語の4ヶ国語でしゃべった。お見事・・・。
 最後は盛大な花火で、式典は終了した。
 実に2時を過ぎており、そこから歩いて1時間、事務所に着いたのは3時半だった。
 しかし確実に新生国家の独立を見届けた。
 これは応援しがいがある。
 
 ひよわで、確固たる資源もなく、翻弄されがちなこの小さな島国は、これからどうなっていくのか。まさに独立はゴールではなく、ようやくの始まりである・・・。
 シャナナが強調したように、今日、この独立のドラマはスタートした。
 政治的な独立はそのまま経済的な独立ではない。
 GDPは300ドル以下と、世界最貧国、アジアでは一番貧しい国とUNDP(国連開発計画)が指摘するように、課題は山積みである。
 そこに私たちはどんなことが出来るのか、それを日本にいる日常の中から考え出して行動していきたいと思っている。
 

独立前夜 5/19

 いよいよ独立の前夜である
 街は騒がしくなってきた
 午前中に昔の中央市場にできた「エキスポ」にいってきた。日本やオーストラリア、中国などがブースを持って自国を紹介するコーナーや、東ティモールの各県が得意の物産やイベントを紹介するブースなどあって、仲々の盛況だった。
 
 各県はみな一様に
「タイス」を並べていた。これは国を挙げての産物なのである。うやく「ティモールの特産物」=「タイス」という感じになってきていると、桑山は個人的には思う。今回は「独立記念タイス」を「地球のステージ」で販売するが、20品の限定である? また、今後もティモールのタイスはステージで扱っていきたい。
 必死に日影で織るしわくちゃのおばあちゃんの姿が印象的で、この人達を支えることには意味があると思われた。

 さて、外に出てみると、デモである。
 一様に「東ティモールが独立できたのならば次はアチェだ!」とか「オーストラリアはぬすっとだ。我々の資源を返せ!」などとティモールギャップの海底ガスのことを訴えていた。
 しかし、国連の警察隊に先導されながらで、暴動といった感じは全くない。やはり、なにはともあれ自分の国の独立はうれしいのだろう。

 物価は、少しづつ上がっている
 しかし代わりに地価は下がりつつある。一時のUN(国連)景気は落ち着いてきているのだ。
 暫定政権はいよいよ終わり・・・。
 UNは今後どんどん引いていく
 その時に、現在あるレストランや商店はやっていけるのだろうか・・・
 自衛隊だって、いつまでもいるわけではないのだ。

 さて、今日は夜通しの式典であるが、つきあえるところまでつきあって、明日また独立のことについては報告しようと思っている。


エキスポ


デモに参加する人々

 

9回目の東ティモールへ

 5カ月ぶりの東ティモールへ入った。
 雲が多いが、乾期に差しかかっており、山の緑も少し黄色くなっている。日本で言えば、秋・・といった感じだが、相変わらず暑い。ディリの空港に着くと、そこはいつもの様子であった。
 
 ビザもその場で簡単にとれ、空港といっても人口5万人の我が故郷、飛騨高山のJR駅よりも随分小さい。しかしいつもと違うのはVIP用の赤いじゅうたんが敷かれており、あさって、20日がいよいよ独立であることを少しだけ感じさせてくれた。
 街へ入っても、所々に質素な飾りつけがあるくらいで特別変わった様子はない。けれど確実にホテルとレストランが増えた。雑貨を扱う店も増えている。ある意味「独立景気」といったものなのだろうけれど、これも一過性かもしれないと思うと、不安をおぼえる。
 
 今回は珍しくオーストラリアのダーウイン経由で入ったが(いつもはインドネシアのバリ島経由)、ダーウインの空港で日本のビジネスマンに会った。やはりティモールギャップという浅い海溝に期待される海底ガス田を狙ってのものだ。ビジネスがどのくらいこの国を助けていくか・・・
 それは結局上澄みの人たちだけへの恩恵に終わる場合が多い。
 
 私たちNGOは、できるだけ均等な機会で、こういった経済的な改善の恩恵が得られるような事業を展開していく必要がある。

  遠くにかすむティモール島
 
 さて、明日は独立前夜だ。
 夜の9時30分から式典があり、12時(つまり本当 の深夜)に引き継ぎがある。
 アナン事務総長、クリントン元米国大統領、メガワテ ィ、インドネシア大統領なども来る。

 一NGOのスタッフとして見届けたい
                      桑山

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